プロジェクトのはじまり
金大附属小学校では、2024年度から朝15分間の「読書タイム」が導入されました。しかし、児童たちに「読書タイム」について意見を聞いたところ、その時間が好きではないと思っている児童が多いことが分かりました。
この「読書タイム」がきっかけの一つとなり、令和6年度の5年生の総合的な学習の時間では、本や読書をテーマに学習に取り組むことになりました。
まず「読書タイム」はどうして設定されたのか。自分たちの意見を出し、校長先生へのインタビューを通して「読書タイム」の意義について考えました。
また、読書が好きかどうか、児童たちを対象にアンケートを実施しました。その結果、傾向として3組は読書が好きな児童が多く、1組と2組にはバラつきがあることがわかりました。
児童たちは、どうすればもっと本が好きになるのか、また「読書タイム」をより充実したものにできるかを話し合い、屋外で本を読んでみたり、BGMを流してみたり、児童から出されたアイデアを実際に試してみました。
さらに、本の魅力を伝えてくれる人に出会いたいという児童が、泉野図書館に足を運び、自ら司書の方にアポイントメントをとる姿も見られました。
以前よりコラボレーターとしてHESOプロジェクトに参画している県立図書館とも連携は続いています。図書館や書店へのリサーチなど、主体的に動く児童が増えているといいます。
1組は、本や読書が好きになれないという児童の声を受けて、誰でも楽しめる本を自分たちで作ろう、ということになりました。絵本、仕掛けのある本……どのような本を作るのか、試行錯誤を進めていきます。
2組は、学校の「読書タイム」をもっと楽しい時間にするにはどうしたらいいか、そのためにできることは何かを考えていきます。
3組は、本や読書のテーマから派生し、書店の数が減っていることに着目。街の書店が減少している現状を課題として、自分たちに何ができるのか、この先、どのように学習を進めていくかを模索しています。
児童たちにとって身近である本や読書について、それぞれのクラスがさらに学習を進め、興味を深めていきます。